新学期の生活の変化はストレスです!乗り越えるための3つのポイント

新学期にお子さんが進級や入学されるご家庭では、慌ただしい日々を送られていることでしょう。
この時期の気持ちをドキドキ・ワクワクと表現することがあります。

ワクワクは「期待」です。
あたらしい世界に一歩をふみだすときのワクワク感。
おとなでも感じることがありますね。

ではドキドキは何でしょう。
ドキドキはずばり「不安」です。

「小学校ってどんなところだろう」「保育園で一緒だったタロウ君とおなじクラスになれるかな」
「担任の先生とうまくやっていけるかな」

「中学校ってどんなところだろう」
「先生がこわいってウワサを聞いたけど、だいじょうぶかな」

こうした気持ちはあたらしい環境に入っていくときに、だれもが感じる「不安」ととらえるとよいでしょう。
不安の原因は何だと思いますか?

これはじつは「変化」なのです。
人間にとって変化は大きなストレスになります。

今回はこの時期の「変化」とはなにかについて解説し、「変化」をのりこえ次のステージに移るための3つのポイントをおつたえします。

◆変化とはなんでしょう?

幼稚園から小学校、小学校から中学校、学生から社会人。
この3つの節目は子どもの成長過程でも、とくに大きな変化といえます。

なかでも幼保園から小学校への変化では、おうちのなかで親といっしょに過ごす時間が長い生活から、
同世代の子どもとすごす時間が増える生活に、大きく変化します。

園の生活ではあそびが中心だったのに、小学校に入学すると椅子にすわって勉強する、学習中心の生活にかわります。
園から小学校への変化の大きさに圧倒されて、さまざまな問題がでてくることを「小1プロブレム」といいます。

新しいステージへ向かうのはおめでたいですし、本人や家族にとっては嬉しいことですよね。
でもステージが変わることは「変化」でありストレスでもあるのです。
進級やクラスがえも「変化」です。

◆変化に対して、子どもはさまざまな対処をします

たいていの子どもは新しい環境に適応しようとがんばります。
子どもは成長する自分を誇らしく思っているし、親や親戚も期待してくれます。

早起きをしようとしたり、ごはんを残さず食べたり、すすんでお手伝いをしたり。
きょうだいけんかで自分の方が折れておさめることも。
いい子になろうとがんばるっているのです。

入学式や始業式がおわってしばらくは、緊張感と気持ちの高ぶりで、ある程度のがんばりが効きます。
でもがんばり過ぎると、少し慣れて来た頃にどっと疲れが出てしまいます。
小中学生の不登校は、4月にめいっぱいがんばり、ほっとして休んだ5月の連休あけくらいから、ふえる傾向があります。
こうした「変化」を、周囲の大人はどのような心構えでむかえればよいのでしょう。

◆3つのポイントをお伝えします

①「変化はストレス」ととらえておく

いままでの環境をはなれることは、なれた場や人と わかれることになるため、心細さやさみしさを感じます。
人はひととの関わりのなかでこころの安定ややすらぎをえています。子どもにとって園の担任の先生などのおとなの存在は、もっとも重要な安全地帯。信頼できる先生がいてくれるだけで、子ども同士のトラブルがおきにくい、というのは想像にかたくないですね。

新しいクラスや学校でであう先生との信頼関係は会ってすぐには形成されないので、年度がわりには不安定になる子どももいます。
たとえ折り合いの悪い友だちがいたとしても「この子はこんなコ」とわかっていると対応が可能になります。たとえば、怒るとすぐに叩いてくる子には、まえもってよけるとか刺激しないとかして身構えることができますよね。けれども、あたらしいクラスのクラスメイトは、どんな性格なのかわからず前もった対応ができません。これがストレスになります。

また新しい環境にはいることで、これまで習慣となっていてなにも考えなくてもできていた朝のしたくを変化させる必要がでてきます。
いつもよりも15分はやく起きることや、制服に着がえること、集団登校のメンバーがかわることも、「変化」です。

ほぼ自動的にこなしていたことを意識してかえていくことは、子どもにとってはかなりの負担になります。このように「変化はストレス」ととらえておくだけでも、親子ともにきもちを楽にすごすことができるでしょう。

②「心配や不安を抱くことは自然なこと」と受けいれる

子どもはまわりから「入学おめでとう」とか「進級おめでとう」と祝ってもらいます。するとポジティブな気持ちをもたなくてはいけない!と思ってしまいがち。
さみしさや不安などのネガティブな気持ちを感じたとしても、その気持ちを表現しなかったり、そうした気持ちを感じてしまう自分はおかしいと考えてしまったりします。
新しいクラスにへの不安や心配な気持ちをいだいても、それを口にだすのはよくないのでは…と子どもなりに感じて、気持ちをおさえてしまうことも。
まわりの大人は新しい環境に入るときに不安や心配をいだくことは自然なこと、ととらえておくことが大切です。

③おとなは2割増しで子どもへのめくばりを

卒園や卒業の前に、いつもより甘えてきたり、不機嫌になったり、食欲が減ったり、元気をなくしたりするようすはありませんか。
これらは子どものストレスサインかもしれません。子どもは自分のこころの状態を感じて言葉で表現する力がまだ十分ではありません。
そのため周囲の大人がめくばりして感じとってあげることが大切です。めくばりとは、子どもの様子をよく見ること。つまり観察です。

めやすとしては、 ふだんの2割増しくらいのイメージで。観察期間の目安は、新年度の前後2週間くらいです。機嫌や顔色、食欲、朝起きてくるか、といった何気ないふだんのようすがストレスサインに気づくヒントです。

子どもが「◯◯ちゃんと一緒のクラスになれるかな」とか「先生どんなひとかな」と少し心配そうな発言をしたときに、大人は「あたらしい学年にあがるのはうれしいけど、ちょっとクラス替えが心配?」とつたえたり、「中学校ってどんなところだろうね。先生は小学校とはちがってちょと厳しいかな」と子どもが感じていそうなことをことばにしたりするとよいでしょう。

おとなからの声かけがあることで、子どもは「自分の気持ちをわかってくれている」と安心できます。安心することで、節目を自分のちからでのりこえることができます。こうした対応は周囲の大人に少し「ゆとり」が必要です。親自身が転職したり異動したりすることもあるでしょう。自分のことでせいいっぱいなこともあるでしょう。
でも、少しだけ子どもに目をくばってみてください。

少しの「ゆとり」で子どももおとなもこころがおちつき、あたらしい学校や学年にうまく移行できると思います。

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